本町壱地車 正面 各部位解説  [ 部位名称の写真(正面) ]

【御幣 (ごへい)】 → 詳細写真
 神道のお祭りで神様に奉献する物品を幣帛(へいはく)と総称することがあるが、御幣はその一種で、
 紙垂を木の幣串にはさんだもの。元来、御幣は神様への捧げものだったが、のちに神の依代(よりしろ)として、
 または御神体として、さらには祓串のように祓具として使われるようになった。


【鬼板 (おにいた)】 → 詳細写真
 大屋根や小屋根の前後頂部でにらみをきかせている彫物。建築の鬼瓦(おにがわら)にあたる。
 上地車では、祭礼日に神の依代を示す御幣を鬼板上部につけることが多い。
 本町壱では、獅子が目をひんむいたような「獅噛み(しがみ)」と呼ばれる彫物が大屋根前後に1枚ずつ、
 小屋根後ろに1枚の計3枚ある。
 鬼板の形や地域によって、「飾目(しかめ)」、「鬼熊(おにくま)」などという呼び名もある。


【懸魚 (げぎょ・けんぎょ)】 → 詳細写真
 大屋根下や小屋根下の中央部前面にある彫物。「拝懸魚(おがみげぎょ)」とも言う。
 本町壱の大屋根前面の懸魚は「奇稲田姫 (くしなだひめ)」。


【桁隠し (けたかくし)】 → 詳細写真
 「懸魚(拝懸魚)」の左右隣にある彫物。 「降懸魚(くだりげぎょ)」や「隣懸魚(となりげぎょ)」とも言う。
 本町壱の大屋根前面の桁隠しは、右に「阿龍(ありゅう)」、左に「吽龍(うんりゅう)」。
 「阿」「吽」とはそれぞれ仏教の真言(しんごん)で、梵字(ぼんじ)では、「阿」は口を開いて最初に出す音、
 「吽」は口を閉じて出す最後の音ということから、宇宙の始まりと終わりを表すものとされ、阿吽で一対となっている。


【車板 (くるまいた)】 → 詳細写真
 「懸魚」や「桁隠し(降懸魚)」の奥にある彫物が施された板。龍や唐獅子の図柄が多い。
  本町壱は「宝珠(ほうじゅ)をつかむ青龍」。


【虹梁 (こうりょう)】 → 詳細写真
 柱と柱をつないで固定するための水平材。彫物を施しているものが多い。
 本町壱は「唐獅子に手鞠(てまり)」。


【木鼻 (きばな)】 → 詳細写真
 「虹梁」の水平材の端から突き出ている彫物。 本町壱は「阿吽の唐獅子」。

【提灯持ち (ちょうちんもち)】 → 詳細写真
 大屋根や小屋根の前後の提灯をつける場所にある彫物。ただし、すべての地車に「提灯持ち」があるわけではない。
 本町壱地車では、「武者」「雑兵」が提灯を握るという構図になっている。


【舞台柱 (ぶたいばしら)】 → 詳細写真
 大屋根を支えている柱。大佐製地車の舞台柱には彫刻が施されている。

【高欄 (こうらん)】
 架木・平桁・縁板と呼ばれる水平材をほぼ等間隔の垂直材で束ね、舞台の周りを囲むように設置したもの。
 垂直材の柱に擬宝珠(ぎぼし)という宝珠をかたどった金装飾具がある高欄を「擬宝珠高欄」と呼ぶ。


【高欄小板 (こうらんこいた)】
 高欄に使われている水平材のうちの平桁と縁板の間の部分。「高欄合(こうらんあい)」とも言う。
 本町壱では、地車を一回りする形でこの部分に「富士の巻狩り(ふじのまきがり)」が彫られている。


【縁葛 (えんかずら)】 → 詳細写真
 高欄に使われている最下部の水平材「縁板」の下の部分。
 本町壱では、地車を一回りする形でこの部分に「一ノ谷の合戦(いちのたにのかっせん)」が彫られている。




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